当時、私は駅の小さな喫茶店でバイトをしていました。
仕事はホールのウェイトレスですが、同年代の女の子も多くて楽しいお店です。
そんなある日、キッチン担当の子が急遽休んでしまって、私が食器洗い担当となりました。
バイト先に来た新人の配達男性
私が厨房にいた時、元気よく食材の配達業者の男の人が入ってきました。
マスターは彼を知っているようで、仲良く話をしています。
「あ!紹介するね。新しく入った配達の人」
紹介された彼は、がっちり体形で日に焼けた真っ黒な肌の健康そうな男性。
お店には頻繁に配達が入るため、彼と仲良くなるのに時間はかかりませんでした。
彼は私よりも3つ年上で、配達の度に「今日も可愛いね!」と言って帰っていきます。
どうせ誰にでも言ってるんだろう。
そう思いながらも、彼がお店に来た時はウキウキしている自分に気が付きました。
バイトの女子会をキモいという彼
いつもの様にバイトに行くと、彼が配達にやって来ました。
「毎度!あれ?なんか疲れてる?」
確かに少し風邪気味ですが、その日はバイト後に、友達と映画館に行く約束がありました。
私はちょっとしたイタズラ心から「実はこの後、デートなんだ~」と言うと、いつも明るい彼が無言に。
「彼氏によろしくな」とだけ言われたので「女の子とだよ!」と返すと…
「気持ちワル…」と真顔で一言いって、帰ってしまいました。
彼の思いがけない反応に、理由もわからず一日中そのことばかり考えていました。
配達帰りの彼に遭遇して…
しばらく経った後日、バイトに向かう途中で配達の彼に遭遇しました。
風邪気味の日から顔を合わせてなかったので、何を話せば良いかわからなくて気まずいです。
すると、彼が急に私の手を引っ張って抱きしめてきました。
「ずっとこうしたかった!」
不機嫌そうだった彼の反応は、ヤキモチだと私の中で繋がりました…
恥ずかしさと嬉しい気持ちのまま、彼と付き合うことに。
今でもたまにヤキモチを焼く彼ですが、かわいく見えて内心楽しんでいます。
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